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 豊かな先進国になぜ貧困があるのか。どうすればなくせるのか。そんな根源的な問いに答えようとする「ベーシック・インカム」が注目を集めています。あらゆる人にお金を配る――。その発想の可能性と課題を、カナダ、韓国、スイスの現場から探りました。

 カナダ西岸のバンクーバー。中心部に最貧困地域のダウンタウン・イーストサイドがある。福祉国家カナダの別の顔だ。ホームレスも目立つ。「たくさんの人が薬物依存で苦しみ、心も病んでいる。僕は幸い、貧乏なだけだけど」。拾った日用品などを売って暮らしの足しにしているデビッド・バンデルミーリンさん(56)は言う。

 アン・リビングストンさん(61)はこうした住民を公園に集め、ルールの下で運営する青空市の世話人を務めてきた。ボランティアの自治活動だ。「役所は、私がボランティアをやっているのが気に入らないの」

 リビングストンさんは生活保護を受けているからだ。子ども4人を育てたシングルマザーで、行政が提供するアパートに暮らす。長男は障害があって働けないが、手当を受けて同じ建物で一人暮らし。残る3人のうち2人は独立し、リビングストンさんは「働ける」と認定されたのだ。

 行政側は昨冬、「就労計画を履行せず」として生活保護を打ち切った。リビングストンさんは不服を申し立て撤回させたが、いつとめられるかわからない。

 そもそも生活保護は申請しなけ…

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