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 熊本地震発生直後の被災地での検索ワード分析。そこからは、「地震直後に被災者がとろうとした行動」も見えてくる。ネット検索結果というビッグデータは、今後の災害への備えにも活用できそうだ。

 分析は、インターネット検索大手ヤフーが行った。今年4月14日夜の最初の震度7の地震発生から、おもに3時間の間に熊本県内からヤフーで検索された語句が対象だ。

 2011年3月の東日本大震災で注目されたのはツイッターだった。救助の求めや支援物資の呼びかけなど、膨大な情報が投稿された。同時に、誤った内容や古い情報がリツイートを通じて拡散するなど、課題も残った。

 さらに、ツイッターの情報は「発信したいこと」であるのに対し、検索は「知りたいこと」。検索結果のほうが、被災者がとりたいと考えている「行動」に近いと言える。

 実際、発生直後の検索データを分析すると「地震の時は車が安全?」「地震 瓦が落ちる 他人の車」など、避難時の具体的な注意点を探す動きが見えた。基本的な情報であっても、実際に被災してはじめて確認する人が多かった様子が伝わってくる。

 また、「jr西日本運行状況」「地震 コンビニ被害状況」「災害 公報」などの語句も増えていた。地震の影響について正確な情報を得ようとしていたことも見て取れる。

 自宅の被害と、その後の対応について調べる人も多かった。「地震後 濁り水」「災害 減免 住民税」「災害に対する補助」などが発生直後から検索されており、早い段階から「再建に動きたい」と考える人が多かったようだ。

 ペットに関する情報を求める人もいた。「地震 犬 震え」「地震後 犬の興奮おさまらない」など、普段とは違う愛犬の行動を心配する人が多かった。

 検索データから見えるのは、被災地で人々が最初にしようとしたことと、その際に足りなかった情報だと言える。現地の自治体が重視したことと、実際に人々が求めた情報のギャップを埋めることで、支援体制の改善につなげることができるだろう。

 熊本地震では、東日本大震災に比べて停電した世帯が少なく、検索によって知らない語句を調べることができた。しかし、大規模停電が起きればネットはつながらなくなる。今回、得られた情報を事前に整理し、適切な形で周知できれば、いざ、災害が起きたときに生かせる場面は少なくない。(奥山晶二郎

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