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 原子力発電所の運転で生じる核のごみ(高レベル放射性廃棄物)の地層処分について、経済産業省は年内に科学的に有望だとする場所を示す方針だ。負の遺産を後世に残さないよう地層処分するのが原発の恩恵を受けた現世代の責任だ、と経産省。しかし、大前提となる核燃料サイクル政策をめぐる議論は乏しい。存続が揺れる高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)と同根の問題を抱えている。

地図づくり大詰め

 8月9日に開かれた経済産業省の有識者による作業部会。高レベル放射性廃棄物の地層処分の要件や基準について、科学的、技術的な観点から検討してきた報告書案をまとめた。

 委員長の杤山修・原子力安全研究協会技術顧問は会議後、報道各社に対して「社会的な要件を検討する別の委員会の検討結果と合わせて、マップとしてどういうふうにするか決めることになる」と話した。

 報告書案は、1カ月間、意見公募をしたうえで、今年内に経産省が提示を目指している、科学的有望地を示す地図の土台となる。

 高レベル放射性廃棄物とは、使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出す際に生じる高レベル放射性廃液をガラスで混ぜて固めたものだ。これを金属筒と粘土で覆って、300メートル以上の深さの地下に10万年間は安定的に埋めて地層処分する。日本では2000年に法律ができ、国内の各自治体を対象に候補地の公募を始めた。

 しかし、この間、正式に応募があったのは高知県の東洋町だけ。その動きも、その後、町を二分する問題になり、応募が取り下げられてしまった。

 放射性廃棄物が何らかの理由で、周辺の環境を汚染する懸念はなかなか払拭(ふっしょく)することはできなかった。水面下で検討する自治体の動きもあったが、東日本大震災もあり、そうした動きは止まった。欧州では、適地を政府が示す試みもあり、政府も、国は積極的に科学的有望地を提示して、理解活動を進めていくことを柱にする方針に転換した。

 経産省作業部会の報告書案では…

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