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 厚生労働省は26日、2017年度予算の概算要求を公表した。「同一労働同一賃金」の実現や長時間労働の是正など、政権が重点を置く「働き方改革」に力を入れた。改革の加速に向けて、大規模な組織再編も行う考えだ。予算規模は過去最大の31兆円超とする。

 働き方改革は7月の参院選後、安倍晋三首相が最大の政権課題として掲げ、内閣改造で担当相を置いた。

 厚労省の概算要求では、非正規社員と正社員の賃金格差を縮める「同一労働同一賃金」の実現に向け、全国に「非正規雇用労働者待遇改善支援センター」(仮称)を11億円かけて設置。労務管理の専門家らが、経営者らの相談に応じる。

 長時間労働対策では、月80時間を超える残業が疑われる事業所への監督指導を強める。高齢者雇用の促進も目指し、65歳以降の定年延長や継続雇用制度を導入する企業への助成金などに26億円を計上した。

 生活保護受給者らを雇った企業の支援も始める。1年以上雇用すれば、1人分で最大60万円を助成。半年以上の雇用でも一部支給される。概算要求には14億円を計上し、6千人超の雇い入れを見込む。

 組織再編では、現在の雇用均等・児童家庭局を分割し、働き方改革を進める「雇用環境・均等局」と子育て支援を担う「子ども家庭局」を置く。局は11から12に増える。医療保健分野の司令塔として、次官級ポストの「医務総監」(いずれも仮称)の新設も目指す。

 概算要求の総額は、一般会計で31兆1217億円。16年度当初より8108億円(2・7%)膨らみ、実質的に過去最大となる。高齢化に伴う社会保障費の自然増を6400億円見込んだ影響が大きい。

 来年度中の実施が決まった年金の受給資格期間を25年から10年に短縮することや、「ニッポン1億総活躍プラン」に盛り込んだ保育士や介護職の待遇改善に必要な予算は年末までに調整する。(生田大介、河合達郎)

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