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 2013年11月から約2年間噴火が続いた小笠原諸島の西之島(東京都)について、環境省は17年度中に有識者らとともに上陸して現地調査を始める。いったん壊滅した生態系が再び立ち上がりつつある貴重な現場を守るため、実態を把握し、規制のあり方を検討する。来年度予算概算要求で3300万円を計上する。

 西之島はもともと無人島。火山活動による溶岩の流出などで生態系も失われた。しかし、最近ではカツオドリなどの海鳥の生息が確認され、今後、鳥のフンや海流で運ばれた種子や、漂流物と一緒に流れ着く小動物などが、新たな生態系を作る可能性が高い。生態系がゼロから新たに構築される過程を観察できる例は世界でも珍しいという。

 人がむやみに上陸すれば、外来種が持ち込まれやすくなり、その過程が乱される恐れがある。環境省などは6月、研究者らに島への上陸回数を最低限とすることを求めた。現地調査で、立ち入りを原則禁止するなどの規制が必要かどうかを見極める考えだ。(小坪遊