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 宮城県沖合底びき網漁業協同組合に所属する10漁業者が、東京電力福島第一原発事故によって福島県沖で操業できなくなった分の休業損害として、東電に計約26億6千万円の支払いを求める訴訟を東京地裁に起こした。26日にあった第1回口頭弁論で東電側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、漁業者は福島、宮城県沖で操業していたが、2011年3月の原発事故で福島沖では操業できなくなった。原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)は、事故前後の漁獲高の差額を賠償額とする計算方式を採用。この方式では今も操業する宮城県沖での漁獲高が増えると賠償額が減ることになり、13、14年度の2年分の賠償額は10漁業者合わせて約3億円だった。

 漁業者側は「宮城県沖で漁業者が努力すれば、福島の海を汚染した東電の賠償額が減るのは不当」として、福島県沖で期待できた漁獲高を賠償額とすべきだと主張。「宮城県沖のみでの操業が続けば資源枯渇につながる」とも訴えている。

 東電は「訴訟については、コメントは差し控えるが、請求内容や主張を詳しくうかがった上で、真摯(しんし)に対応して参ります」としている。