[PR]

 熊本地震の発生直後に被災地で検索されたデータから、災害時の情報発信について考えるアイデアソン(ヤフー主催、朝日新聞社協力)が27日、東京都内であった。大学生や社会人ら約30人が参加し、リアルタイムに避難所の情報を発信するシステムや、検索履歴を元に必要な情報を届けるサービスなど、ユニークなアイデアが出された。

 扱ったデータは、4月14日の「前震」の直後3時間に熊本県内で検索されたワード。「熊本県 避難場所」「余震 速報」「地震 家の中 安全」などの語句が検索されていた。データ分析をしたヤフーの池宮伸次さん(38)は「検索されたワードには、被災地での『知りたい』というニーズが表れている」と指摘した。

 その後、参加者は7チームに分かれ、将来起こりうる災害に備えた効果的な情報発信の方法や取り組みについて議論した。バラバラになっている情報を一つに集約し、随時編集ができるというデジタル上の地図や、位置情報や検索履歴から、個々人のニーズに即した情報を提供するサービスなどが発表された。

 最優秀賞には、避難所の開設や空き具合といった情報をリアルタイムで発信するシステムが選ばれた。災害の発生後、行政の担当者が避難所の状況をシステム上で更新し、情報をJアラートなどに乗せて被災者に届けるものだ。

 参加者の一人で、熊本地震で震度6弱を観測した大分県別府市で、外国人観光客の支援をしたという大学3年の高橋あけ乃さん(21)は、「(示されたデータには)当時『知りたい』と思っていた検索ワードも多かった。より長い期間のデータにも注目したい」と話した。

 被災者の住宅支援をしたという佐賀市の糸山ゆうさん(26)は、「災害の際に、即時に検索データが行政に提供されれば、より的確な被災者支援ができるだろう」と話した。(篠健一郎