ある本に、こんな詩の一節がある。
大切な人に気づかない僕がいた。/家族だから、友達だからって、/必ず明日会える訳じゃない。/大切な人に気づかない僕がいた。/もう二度と会えないとわかっていたなら、/何を僕はしただろう。
アーモンドを気管に詰まらせる誤嚥(ごえん)により3年半前に10歳で亡くなった桜井みのりちゃんを思って、姉のちひろさん(17)がつづった。父親の会社員紀彦さん(47)が娘の生きた証しを残したいとまとめた本「みのり」に収められている。
事故が起きたのは2012年の暮れ。さいたま市の自宅で家族の忘年会をした後、当時小学4年だったみのりちゃんは、中学1年だったちひろさんとお菓子を食べながらゲームをしていた。みのりちゃんがアーモンドを口に入れた後にせき込み、しばらくしてけいれんし始めた。ちひろさんが泣きながら近所に助けを求め、救急車を呼んだ。
買い物に出ていた紀彦さんと妻…
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