[PR]

 化学及(および)血清療法研究所(化血研、熊本市)の血液製剤不正製造問題を受け、厚生労働省はワクチンや血液製剤の製造企業の立ち入り検査を強化する。国内の事業所への年1回の抜き打ち査察のほか、海外工場にも2年に1回の立ち入り査察をする。調査員も増やす。薬の信頼性を回復させるためで、来年度政府予算の概算要求に4億4千万円を盛り込んだ。

 従来の通告つきの査察で、化血研が国の承認通りに製造していなかった不正を、長年見抜けなかった反省から、厚労省と医薬品医療機器総合機構(PMDA)は今年1月から企業に通告しない査察を始めたが、今後は年1回はして、薬事規制の順守を促す。

 抜き打ち査察の対象は、ワクチンや血液製剤など、ウイルス混入などのリスクが高い特定の薬を製造する、化血研を含む国内36事業所。製品を日本国内で販売する海外工場も2年に1回、通告つきで現地査察を新たに実施する。概算要求では、現在約50人いるPMDAの査察体制を12人増やすための費用や、海外査察費などを盛り込んだ。

 医薬品の製造をめぐっては、厚労省が医薬品を製造する646社に3万2466品目の製造実態を一斉点検を求めたところ、約7割にあたる2万2297品目で国の承認と製造実態に食い違いがあったとの調査結果を今年6月に発表、薬の信頼性回復が課題になっている。(竹野内崇宏)