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 環境省は30日、東京電力福島第一原発事故後に実施している第一原発周辺の野生生物の調査で、放射線によることが明白な影響は確認されなかったと発表した。2014年度には帰還困難区域のモミの木で形態異常が見つかったが「発生要因を特定するための調査中」とした。

 調査は、アカネズミやニホンミツバチ、スギなどの動植物約80種を対象に、12~15年度に実施。放射性セシウムの濃度調査や、被曝(ひばく)量の推計などを行った。比較的高い線量を浴びたとみられる生きものでも、外見上の異常は確認できなかったという。

 ただ、推計された被曝量からは感染症にかかりやすくなったり、繁殖率が下がったりするリスクが予想される例もあった。今後も定期的に採集して調べるとともに、幹の欠損などが確認されたモミについても室内実験などで原因究明を続けていくという。(小坪遊