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 シンガポールの保健省によると、8月27日に同国初のジカウイルス感染症(ジカ熱)の国内感染が確認されて以降、31日までに感染者は完治した人も含めて計115人に達した。感染経路は特定できておらず、これまで感染者が集中していた地区以外にも広がりつつある。

 シンガポール中心部アルジュニード地区。8月28日に40人の大量感染が確認された住宅街では蚊を駆除する措置がとられたが、感染地域は同国東部へと拡大。保健省は31日夜、新たに妊婦1人を含む33人の感染を確認したと発表した。

 感染者はジカ熱が流行する中南米などへの渡航歴がなく、全員が国内で感染したとみられている。在シンガポール日本大使館によると、31日時点では、居住する約3万7千人の日本人に感染者が出たとの報告は入っていないという。

 ジカ熱は妊娠中の女性が感染すると、頭部が先天的に小さい子どもが生まれる恐れがあるとされる。保健省は蚊の駆除地域を広げる方針を決め、国内すべての妊婦に対し、発熱があれば受診するよう求めている。

 日本の厚生労働省も29日、シンガポールをジカ熱の流行地域に指定し、妊婦らに可能な限り、渡航を控えてほしいと呼びかけている。米疾病対策センター(CDC)や英国、オーストラリア、韓国、台湾も妊婦らにシンガポールへの渡航延期を勧めている。(シンガポール=都留悦史)