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 国の特別天然記念物「日光杉並木街道」の杉が台風の強風で倒れて自宅の屋根などが壊れたとして、栃木県日光市に住む男性が木の所有者の宗教法人「東照宮」に対し、約200万円の損害賠償や自宅周辺の杉の木の伐採を求めた訴訟の和解が2日、東京高裁(水野邦夫裁判長)で成立した。

 東照宮の代理人弁護士によると、東照宮に損害賠償責任がないことを確認した上で、東照宮が男性に解決金として140万円を支払う内容。杉の木は伐採せず、木にワイヤをかけるなどして倒れにくくすることも取り決めた。

 日光杉並木街道は、県が道路を管理し、木は東照宮が所有している。男性は2013年10月の台風26号で木が折れ、自宅の屋根や外壁などが押しつぶされた。

 男性は、木が朽ちて倒れやすくなっていたのに、東照宮が対処をしなかったとして約200万円の支払いを求めて提訴。東照宮は、木は特別天然記念物で国の許可を得なければ伐採などの対応はできない、などと反論した。

 昨年12月の一審・宇都宮地裁判決は、東照宮の樹木の管理に過失があったと認定。請求通りの支払いと、1本の木の伐採を命じていた。(河原田慎一)