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 タブーを設けない風刺で連続テロの標的になった仏週刊新聞「シャルリー・エブド」が最新号で、イタリア中部を襲った大地震で建物の下敷きになった犠牲者らをイタリア料理にみたてた漫画を掲載し、伊国民のひんしゅくを買っている。

 漫画は「イタリア風の地震」と題し、負傷し血を流したり、やけどしたりした男女の絵をパスタ料理の「トマトソースのペンネ」「ペンネのグラタン」と形容。がれきの層に挟まれ血を流す犠牲者を「ラザニア」と揶揄(やゆ)した。今回の地震の死者290人以上のうち、約230人をしめる伊中部アマトリーチェはパスタ料理で有名で、そこから連想したものとみられる。

 あまりに被災者の心情に配慮しない風刺に、被災地からも抗議の声が上がっている。ANSA通信によると、アマトリーチェのピロッツィ町長は「不愉快で、当惑させる風刺だ」と非難。「皮肉はいいが、災害と死を風刺することはできない」と訴えた。在イタリア仏大使館はホームページで、表現するのは自由だとしつつ、問題の漫画は「明らかにフランスの立場ではない」とした。

 シャルリー・エブドはテロの後、「表現の自由」のシンボル的存在となった。だが、今回の風刺については、ネット上で「死者への冒瀆(ぼうとく)だ」「恥を知れ」などと批判されている。(ローマ=山尾有紀恵)