パリ=青田秀樹
スペインの下院は2日、暫定政権を続けるラホイ首相の正式選出を、反対多数で否決した。4政党間での交渉がなお続くものの、10月末までに新首相が決まらなければ、6月に続く2度目のやり直し総選挙が12月に実施される。
下院(350議席)のうちラホイ氏への賛成票は、同氏が率いる国民党(中道右派)と新興の中道政党シウダダノス(市民党)などによる170。反対票は社会労働党(中道左派)や反緊縮の左派新党ポデモス(私たちはできる、の意)の180だった。社会労働党などから棄権が出ればラホイ氏選出もありえたが、賛否は8月末の第1回投票と同じだった。
スペインでは、経済危機を乗り切ったと訴えるラホイ政権に対し、暮らしが不安定になったとの不満も根強い。既存政党への不信感も募り、昨年末の総選挙で国民党が過半数を失い、議席が分散。6月のやり直し総選挙でも支持が割れた状態が続いた。(パリ=青田秀樹)
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朝日新聞国際報道部