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 九州電力の瓜生(うりう)道明社長は5日午前、鹿児島県庁を訪れ、三反園訓(みたぞのさとし)知事から受けた川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の停止要請に対する回答書を知事に手渡した。「直ちに停止する」との求めには応じず、10月以降の定期検査入りまで稼働する方針を正式に示した。

 一方、九電は避難計画見直しへの支援や、情報発信の強化などには応じる姿勢だ。九電の瓜生社長は三反園知事に対し、「知事の要請を重く受け止め、県民の皆様の不安を軽減する新たな対策を取っていきたい」と述べた。

 これに対し、三反園知事は「私は熊本地震を受けて原発をいったん停止して再点検すべきだと強く要請した。この回答書は極めて遺憾だ。必要があれば改めて要請したい。原発が安全だという意識を捨てて頂きたい」と述べた。

 三反園知事は8月26日に九電に対し、熊本地震を受けて県民の不安の声が高まっているなどとして、川内原発を「直ちに停止」し、安全性を再検証するよう要請していた。だが、経営安定に原発が欠かせない九電は、知事に原発を停止させる法的な権限がないほか、応じれば全国の他の原発の稼働にも影響を与えかねない、などとも考慮し、停止要請を拒む方針を固めていた。

 川内原発は三反園知事の要請にかかわらず、10月以降に法律に基づいた定期検査に入る予定だ。九電は1号機は10月から、2号機は12月から検査入りする計画にしていた。九電は定期検査の期間中に、知事が求めた原子炉圧力容器など7項目の検査に加え、要請にはない検査も自主的に進める方針だ。避難計画の見直しへの支援では、事故時に住民が避難するため九電が確保する16台の福祉車両も増やす考えだ。災害時に九電社員が福祉施設などに駆けつけることも約束する。

 事故や災害時に、原発の状況についての情報発信を強化する考えなども盛り込んだ。一方、知事が求めた原発周辺の活断層の調査については、「すでに相当実施している」(九電幹部)として応じない。