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特派員リポート 喜田尚(ウィーン支局長)

 8月半ばのある日、ドイツ南部バイエルン州の古都ニュルンベルクから西へ約10キロの町、ツィルンドルフにある連邦移民・難民事務所(BAMF)の「難民レセプションセンター」を訪れた。

 街を散策した人や、遠出をして戻ってきた人たちが、ゲートで警備員に荷物のチェックを受け、施設の構内に入って行く。広い敷地の中では、中東、アフリカ、アジアからの、肌の色もさまざまな若い男性や家族連れがベンチで仲間と涼んだり、スマートフォンの操作に夢中になったりして時間を過ごしていた。

 ミハエル・ミュンフィオフ所長は「去年の10月、11月だったら、(記者のインタビューを受けるほど)のんびり落ち着いてはいられなかった」と笑った。

 昨年9月、メルケル首相が中東、アジアから欧州に殺到した難民の受け入れを表明。これを契機に連日1万~2万人もの人が列車で、徒歩で入国した。バイエルン州は、ドイツへの「入り口」になった。

 ツィルンドルフのレセプションセンターは州内に七つある同種の施設の一つだ。ドイツに到着した人が宿泊し、受け入れ先の保護施設が決まるのをここで待つ。一度に収容できるのは650人だが、昨年10~11月は連日新たな難民、移民が300~400人も到着し、1200人以上が滞在する状況が常態化した。空き地にテントを張っても、なお野宿せざるを得ない人が出た。「まさに、カオス(こんとん)だった」と言う。

 今年春、そのメルケル首相らが…

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