[PR]

 台風10号の豪雨被害で孤立していた北海道南富良野町の牧場で、牛840頭の搬出が8日から始まった。通行止めだった道は仮復旧したが、飲み水不足などのために今年度の放牧を打ち切り、10日ほどかけて飼い主の元に戻す。牛の健康状態に問題はないという。

 牧場は夏の間、道内各地から乳牛と肉牛を預かり、東京ドーム約110個分の草地で放牧している。台風では牧場へ通じる道が寸断され、沢から水を引く管が折れるなどの被害が重なった。職員の飲み水も一輪車で運び上げていた。

 8日の搬出は約70頭で、「おーい、来い来い」と職員が呼びかけると、牛が集まってきて次々にトラックの荷台に乗った。清水町から乳牛20頭を迎えに来た酪農家の馬場一彦さん(55)は「心配していたので、牛に会えてほっとした。元気に見えるが、ストレスもあったと思うので、よく観察していく」と話した。(渕沢貴子)