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 8日に開かれた東アジアサミットで、フィリピンのドゥテルテ大統領が米国統治時代のフィリピンの状況にふれ、人権問題で「持論」を展開した。複数の出席者が明らかにした。オバマ大統領に対する「暴言」で6日に首脳会談が延期になったばかりだが、再び想定外の発言が飛び出した。

 ドゥテルテ氏はオバマ氏の発言の直後に「人権について話しましょう。これが私の祖先が殺されたときの姿です」と言って写真を見せ、「人権について話すなら(過去も含めた)全体を議論すべきだ。環境、汚染について諭すあなた方も数十年にわたって空気を汚してきたじゃないか」と述べたという。写真は、同氏の故郷フィリピン南部ミンダナオ島で米統治時代に起きた米兵の住民殺害の様子とみられる。オバマ氏の顔を直視して話していたという。

 麻薬犯罪の容疑者が多数殺害されるのを容認しているとして、米国や国連から批判されているドゥテルテ氏は、麻薬についても言及。「米国などの国々はこの問題について何もしていない」と話し、「麻薬中毒者のリハビリ施設支援を提案してくれた中国の助けを待っている」と続けた。

 政府は南シナ海問題についての発言内容を用意していたが、これを完全に無視し、持ち時間の6分以上にわたり持論を展開した。(ビエンチャン=鈴木暁子)