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 【松尾慈子】大変失礼ながら、私はタイトルから中身が連想できなかった。読んでようやく「そういうことか」と理解できた。実録漫画を得意とする著者・吉本が、難聴という「見えない障害」を取材する様子を描いたドキュメンタリー漫画であった。聴覚に障害があるがゆえに、人の輪の中で話題に取り残される、事故で遅延になった電車の中でアナウンスが聞こえずに途方に暮れる、そうした聴覚障害者特有の苦しみ、孤独を示しているのだった。

 健聴者には想像のつかない聴覚障害者の「聞こえない」という世界。著者は多くの聴覚障害者を取材するうちに、大きな耳鳴りでつらい人もいれば、まったくの無音という人もいる、音として認識は出来るが言葉として聞き分けられない人もいる、といった障害の症状の違いに気付いていくのだ。

 やがて著者は、ゴーストライターが曲を書いていたことを明かした、あの佐村河内守の取材に行き当たる。確かに、今世間で「聴覚障害」といえば、悲しいことに、彼を思い浮かべるだろう。彼は本当に「聞こえない」のか。この答えのみえない迷宮に著者は突き進んでいく。

 最初、聴覚という目に見えない…

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