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絵本作家・田畑精一さん

 「おしいれのぼうけん」(童心社)は、保育園での実話をもとに児童文学作家の古田足日(たるひ)さんが物語に膨らませています。闇をくぐり抜けることで子どもは大きくなる。古田さんの思想です。

 ぼく自身は、子どもの内面、心の動きを描いたことがなかったので、息子がお世話になった東京の保育園に「入園」しました。41歳のころです。

 ぼくは兵庫県芦屋市の育ち。祖母と父母、5人きょうだいの家族でした。13歳のとき、太平洋戦争の終戦の年に父が病死しました。飛行機が好きなエンジニアだった父は、戦争の激化による過労に栄養失調も重なり、診てくれる医者もいませんでした。

 高校の授業料を払うために、牛乳配達や家庭教師、休憩時間には購買部でアルバイトしました。コーラスや野球もやりましたが、そのころから絵を描くのが好きで美術部長でした。

 もともと敗戦を受け入れられないほどの軍国少年でした。でも正義の戦争なんてないって後からわかってきました。

 新しい科学として原子物理に強い興味があって京大理学部に進学すると、今度は朝鮮戦争が激しくなり、戦争は簡単にはなくならないんだと痛感させられました。戦争を引き起こし、原子爆弾までつくった大人じゃなく、子どもに未来の平和を託したいと思うようになりました。

 でも、子どもに「平和」が大切って言っても響かないでしょう。生きることの面白さ、すばらしさを、子どもたちに語りかけたいと思ったんです。それが、戦後の娯楽のない時代の子どもの楽しみだった人形劇に結びつきました。

 人形劇には子どもだけでなく、…

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