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 富山市議会の政務活動費問題で、不正のツールとなっていたのは、市議たちが業者から受け取った領収書だった。悪用された側の業者は何を思うのか――。

 「安直だった」。富山市内のある印刷会社の男性担当者(47)はうつむいた。

 民進系会派・民政クラブの市政報告の印刷を請け負っていた。営業担当として会派控室に出入りし、5、6年前から会派の針山常喜氏(70)=辞職=に求められ、白紙領収書を渡していた。詳しい理由は知らされず、「事務処理で必要」とだけ説明を受けたという。実際の取引は多くが1回5万7240円。だが会派は白紙領収書に90万7200円と記入して政活費を得ていた。

 今夏、転機が訪れた。富山県議会副議長の矢後肇氏(56)=自民、辞職=による不正が7月に発覚。矢後氏は、実在する書店の領収書をまねた自作の偽造領収書で、政活費の架空請求を繰り返していた。

 その直後。男性は民政クラブの会派控室で、思い切って切り出した。

 「もう白紙領収書は出せません」

 顧客を失うかも知れない恐怖があった。それでも、「仕方ない」と覚悟して告げると、針山氏は「迷惑かけられんからね」とあっさり了承したという。「もっと早く言えばよかった。後悔している」

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