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 奈良県明日香村のキトラ古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)の極彩色壁画を保存・公開する施設「キトラ古墳壁画体験館 四神(しじん)の館」が24日、オープンした。現存する世界最古の本格的な星図とされる「天文図」など実物の壁画が公開された。

 四神の館は、国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区の整備の一環で、本格的な壁画を保存・公開する国内初の専用施設となる。10月23日まで公開される壁画は天文図のほか、方角の守護神「四神」のうちの「白虎(びゃっこ)」と「朱雀(すざく)」。天文図の一般公開は初めて。

 開園式典は午前10時から、四神の館近くの広場で開かれ、村や文化庁、国土交通省の関係者ら約180人が出席。森川裕一村長(60)は「子どもたちが30年、40年と誇りを持てる施設ができた。今後も文化財を生かした地域づくりを進めたい」と述べた。

 式典終了後、33年前の壁画の発見に立ち会った村民の関武さん(81)が、ガラス越しに壁画と対面した。「壁画が石室からはぎ取られたときは、色もわからないぐらいだった。よくぞここまで修理してくれた。感慨深い」と語った。

 壁画は1983年に発見されたが、劣化が進んだことから、2004年から順次石室からはぎ取られ、村内の仮設施設で修理されてきた。

 壁画の鑑賞には事前申し込みが必要。募集要項はホームページで確認できる。問い合わせは事務局(06・6281・3060)。(田中祐也