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 欧州宇宙機関(ESA)は9月30日、彗星(すいせい)探査機ロゼッタを操作し、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着地させたと発表した。今後、彗星が太陽から離れて太陽電池による電力が十分得られなくなることなどから探査を終了させたという。

 ESAによると、同彗星は現在、火星と木星の軌道の間にあり、太陽から遠ざかっている。ロゼッタは最後の写真撮影などをしながら彗星に向かって秒速90センチほどで近づき、30日午後7時40分(日本時間)ごろ、表面に着地した。約40分後に確認の信号を受信した。

 ほかの探査に影響しないようシステムを遮断したため、彗星に到達後の状態はわかっていないが、表面にとどまっている可能性が高いという。

 ロゼッタは2004年に打ち上げられた後、14年夏に彗星の周回軌道に到達。同年11月には着陸機フィラエを投入して、史上初めて彗星に着地させ、彗星の成分を調べることなどに成功した。彗星が太陽に近づくにつれて尾が生じ、活発にガスを噴き出す様子などを観測したほか、地上に送られてきた成分データの分析から、多数の有機物を発見。彗星の水に含まれる重水素の割合が地球の水と大きく異なることや、多くの酸素分子を含むなど新たな知見も得られた。

 米科学誌サイエンスは14年の科学10大ニュースで、ロゼッタの彗星への接近とフィラエの着陸成功を1位に選んだ。(ワシントン=小林哲

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