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 集団予防接種での注射器の使い回しでB型肝炎に感染したのに、国から給付金を受け取っていない被害者の掘り起こしを目指した講演会と説明会が8日、京都市で開かれる。弁護士らが、給付金を受け取るのに必要な手続きなどを説明、個別の相談に応じる。

 主催は、全国B型肝炎訴訟大阪原告団弁護団と京都肝炎友の会。B型肝炎訴訟をめぐっては、2011年6月に国と原告側が和解について基本合意。12年には救済のための特別措置法が施行された。だが、病態などに応じた3600万~50万円の給付金を受け取るには、国を提訴して和解する手続きが必要だ。

 国の試算では、給付金を受け取る資格がある集団予防接種による感染被害者は全国で45万人。弁護団によると、府内には約9千人いるはずだが、訴訟に参加しているのは約400人。このため国も今年8月、17年1月だった給付金の請求期限を、22年1月まで5年延長した。

 8日は、弁護団が提訴の手続きなどについて説明する。宇治武田病院の小畑達郎・肝臓内科部長の講演「B型肝炎の最新治療と歴史」や、京都肝炎友の会の活動報告など、病気を知る上で役に立つ企画もある。

 B型肝炎は肝硬変や肝がんに発展する恐れがある。だるさや食欲不振、吐き気、黄疸(おうだん)などの症状もあるが、感染していても症状が出ない「キャリアー」が多い。被害者の8割以上はキャリアーとされ、弁護団は心当たりのある人に検診を受けることも勧めている。

 宇治市に住む、友の会世話人の横田憲仁さん(46)は妻(47)が患者。20代前半で肝臓を悪くし、34歳で肝硬変になったが、報道を通じてB型肝炎であることや予防接種で感染した可能性に気づいたのは数年前だった。弁護士に相談し、最近、給付金を受け取った。横田さんは「もっと早く知っていれば、症状も抑えられたかもしれないと悔やんでしまう。一人でも多くの人に、説明会で話を聞いて欲しい」と話している。

 説明会は午後1時から、下京区烏丸通仏光寺下ルの第八長谷ビル8階で。無料。予約不要。問い合わせは弁護団の服部崇博弁護士(06・6933・0296)。弁護団による常設電話相談窓口(06・6647・0300)も月~金曜日の午前10時~午後5時に開かれている。(波多野陽)

給付金を受け取れるB型肝炎被害者の要件

・1941年7月2日から88年ごろまでに生まれた

・B型肝炎ウイルスの一過性でない感染者

・満7歳までに集団予防接種を受けた

・母子感染ではない

・集団予防接種以外の感染原因がない