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 ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大隅良典さんが4日、朝日新聞の単独取材に応じ、「若い研究者を恒常的に支援したい」と、自身に贈られるノーベル賞の賞金(約9400万円)をもとに企業などからの協力も得て、奨学金や研究費を提供する仕組みをつくる考えを明らかにした。

 大隅さんは1年ほど前からこうした仕組みづくりを考えており、今回の受賞が実現に向けた「きっかけになれば」という。自身の賞金だけでは「長くても5年ほどしか支援できない。若い人たちをサポートできる恒常的なシステムが大事」と述べた。少なくとも20~30年は続くような仕組みをつくりたいという。

 科学研究の支援のあり方について「日本でも社会全体が大学を支えるという認識が広がらないと、科学者は育たない」と強調。例えば、企業がゴルフやサッカーなどのスポーツに提供している資金の一部でも研究支援に回れば、「研究は支えられるものということが社会的にもう少し明らかになる」と話した。

 ただ、「この研究をやったら役に立つというお金の出し方ではなく、長い視点で科学を支えていく社会の余裕が大事」とし、「それがやれなければ日本の研究は貧しくなっていく」とも述べた。(南宏美、川村剛志、瀬川茂子