[PR]

 「一票の格差」が最大で3・08倍になった7月の参院選は憲法違反だとして、弁護士グループが選挙の無効を求めた訴訟の判決が14日、広島高裁岡山支部であった。松本清隆裁判長は「投票価値の著しい不平等状態はなお、残存していた」と述べ、「違憲状態」と判断した。一方、合区の導入で格差が縮小されたことなどから請求は棄却した。

 今夏の参院選をめぐっては、二つの弁護士グループが全国の14高裁・支部で選挙の無効を求める訴訟を起こしているが、判決を迎えたのは岡山支部が初めて。

 最高裁は10年(最大格差5・00倍)と13年(同4・77倍)の参院選を、いずれも違憲の一歩手前となる「違憲状態」と判断。13年の判決では「現行の仕組みを維持しながら投票価値の平等を実現することは、著しく困難」と指摘し、都道府県を選挙区として定数を設定する制度の見直しを求めた。

 これを受け、昨年7月には隣り合う鳥取と島根、徳島と高知を一つの選挙区とする「合区」の初の導入などで定数を「10増10減」にする改正公職選挙法が成立し、格差は縮小した。

 今回、訴えていたのは升永英俊弁護士(第一東京弁護士会)のグループで、「いまだ憲法が求める投票価値の平等に反しており、一票が同一価値となる選挙区割りをつくることが必要だ」と主張。一方、被告側の岡山県選挙管理委員会は「法改正で最大格差は是正された。違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態は解消されている」と請求棄却を求めていた。(村上友里)