山田知英
目や耳が不自由な人が、字幕や音声ガイドで映画が楽しめるユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」が9月に東京都北区にオープンした。障害者向けの映画館は全国でも珍しい。障害のある人たちも映画を楽しんでほしい――。そんな思いが込められ、上映が続いている。
「チャーリーもズボンに剣が刺さったまま敬礼しています」
上映された喜劇王チャプリンの映画「街の灯」の一場面。登場人物の動きを説明する音声がイヤホンから流れ、目が不自由な観客もそうでない人も、一緒に笑った。
視覚障害があり、盲導犬を連れて訪れた足立区の塚越豊さん(55)は「表情や情景を細かく思い描くことができた。これからいろいろな映画で泣き笑いできるのが楽しみだ」と語った。
映画館はJR田端駅から徒歩5分の北区東田端2丁目で9月1日に開館した。映画には聴覚障害者向けに字幕がつく。視覚障害者は座席に付けられたイヤホンで、場面を説明する音声を聞くことができる。
こぢんまりした館内に座席は15席。後ろには車椅子で鑑賞できるスペースを設けている。じっとしているのが苦手な発達障害の子や小さな子を連れた親が気兼ねせず、見られるように2畳ほどのスペースの「親子鑑賞室」もつくった。
運営するのは15年前から視覚障害者の映画鑑賞を後押ししてきたボランティア団体の「シティ・ライツ」(北区)。これまで障害者向けに映画情報をメールで送ったり、音声ガイド付き映画の上映会を開いたりしてきた。
代表の平塚千穂子さん(44)…
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