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 鶏肉をたたきや刺し身で食べる生食への風当たりが強まっている。食中毒防止のため、厚生労働省が自治体に対策強化を求めているからだ。九州・山口は全国でも鶏肉をよく食べる地域。「生」が食文化として根付く宮崎や鹿児島では戸惑いがみられるが、リスクを重視して飲食店に提供自粛の徹底を求める自治体もある。

 宮崎市の歓楽街「ニシタチ」にある飲食店「和バル喜作」。10月中旬、同僚と訪れた宮崎市の会社員桑田大樹さん(36)は鶏刺しの盛り合わせを注文した。レバー、砂肝、ハツ、胸肉……。「鶏刺しは普段からよく食べる。生のリスクも分かるが、慣れ親しんだ味でおいしい」。平野裕策店長(29)は「うちのメインは鶏刺し。店で出せなくなると、やっぱりきつい」。

 生の鶏肉は、下痢や発熱などを引き起こす細菌「カンピロバクター」による食中毒のリスクがある。今春、東京や福岡のイベントで計800人以上の集団食中毒があり、厚労省は6月、自治体に対する例年の指導を強化。鶏料理は十分加熱するよう周知する飲食店向けのリーフレットを初めて作り、生や半生のメニューの自粛を呼びかけた。

 宮崎県衛生管理課は7月の定期監視で、飲食店554施設に厚労省のリーフレットを配った。ただ、担当者は「宮崎では鶏の生食が根付いており、鶏刺しを出すなとは言い切れない」と話す。鹿児島県の担当者も困惑気味だ。「晩酌や宴会で鶏の刺し身などをよく食べる。全面的に食べないように、とは強く言えない。子どもや高齢者は控えるように言っている」

 生食が盛んな両県は全国でも珍しい独自の衛生基準を持つ。カンピロバクターは鶏の腸などにいるため、宮崎県は2007年に作ったガイドラインで、解体時に内臓を最後に処理して汚染を防ぐ「外はぎ」の方法を提唱。肉の表面を焼いて殺菌する「焼烙(しょうらく)」を勧める。鹿児島県も00年に解体方法などの基準を設けた。

 総務省の家計調査では、全国の…

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