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 突然起こるしゃっくり。変な声が出て息苦しく、イライラします。どうやって止めればいいでしょうか。

 藤田保健衛生大の近藤司准教授(救急総合内科)によると、しゃっくりは、肺の下にある横隔膜が収縮する(下がる)のと同時に、気管の入り口にある声帯が閉鎖して起きる。横隔膜は呼吸にかかわる筋肉。収縮すると肺が広がり「息を吸う」状態になるが、このときに声帯が閉じると「ヒクッ」という音が出たり、苦しく感じる。

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 しゃっくりは、様々な神経への刺激と関連が指摘されているが、口と鼻の間の奥にある舌咽(ぜついん)神経に刺激が加わることが一つの引き金といわれる。呼吸をつかさどる延髄にこの刺激が伝わり、意思と関係なく横隔膜が収縮するらしい。

 熱いものを飲んだときや、食道から胃液が逆流したとき、かぜでのどが腫れたときなど、舌咽神経に刺激が加わるとしゃっくりが起きやすい。「神経に再び刺激を与えて延髄に送ると、しゃっくりが止まる確率が高いです」と近藤さん。

 舌咽神経に刺激を加えるには、舌をハンカチやガーゼでつまんで強めに引っ張ったり、砂糖やはちみつを急いで飲んだりといった方法がある。また、痛さを感じるくらいの強さで耳の穴を30秒間ほど押すのも、刺激が期待できるという。

 ゆっくり息を吸い、10~20秒ほど息を止めるのも効果的だ。腹部に圧力がかかることで横隔膜が動きにくくなる。ただ、脳卒中や心臓病、ぜんそくなどのある人は血圧の上昇や痛みを伴う刺激は避けたほうが良い。近藤さんは「のどへの過度の刺激を避け、胃酸を逆流させないよう食後すぐ横にならないなど、生活習慣に気をつけること」を薦める。

 注意が必要なのは、数日たっても止まらないしゃっくりだ。この場合、脳梗塞(こうそく)や脳腫瘍(しゅよう)、神経や消化器などの病気が隠れている可能性がある。薬の副作用もしゃっくりを起こす。独協医大越谷病院の奥田泰久主任教授(麻酔科)は「長く続くしゃっくりは別の疾患がないか、医療機関で診察を受けて欲しい」と話す。

<アピタル:元気のひけつ・体のケア>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/hiketsu/(福宮智代)