[PR]

 第三信にかかる。第三信は頗る風変りの光彩を放っている。状袋(じょうぶくろ)が紅白のだんだらで、飴(あめ)ん棒(ぼう)の看板の如くはなやかなる真中に珍野(ちんの)苦沙弥先生虎皮下(こひか)と八分体(はっぷんたい)で肉太に認(したた)めてある。中からお太(た)さんが出るかどうだか受け合わないが表だけは頗る立派なものだ。

  もし我を以て天地を律すれば一口(いっく)にして西江(せいこう)の水を吸いつくすべく、もし天地を以て我を律すれば我は則(すなわ)ち陌上(はくじょう)の塵(ちり)のみ。すべからく道(い)え、天地と我と什麼(いんも)の交渉かある。……始めて海鼠(なまこ)を食い出(いだ)せる人はその胆力において敬すべく、始めて河豚(ふぐ)を喫せる漢(おとこ)はその勇気において重んずべし。海鼠を食(くら)えるものは親鸞(しんらん)の再来にして、河豚を喫せるものは日蓮(にちれん)の分身なり。苦沙弥先生の如きに至ってはただ干瓢(かんぴょう)の酢味噌を知るのみ。干瓢の酢味噌を食(くら)って天下の士たるものは、われいまだこれを見ず。……

  親友も汝(なんじ)を売るべ…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら

こんなニュースも