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 厚生労働省は25日、過労死の防止対策を話し合う協議会を開いた。昨年末に過労自殺し労災認定された電通の女性新入社員(当時24)の遺族側代理人で、専門家委員の川人博弁護士が出席し、電通が昨年8月に違法な長時間労働で是正勧告を受けていたのに自殺を防げなかったことを問題視。「十分な反省と教訓を踏まえて労働行政に取り組む必要がある」と訴えた。

 協議会は、2014年に施行された過労死等防止対策推進法に基づいて設けられた。専門家や労使の代表、過労死した人の遺族が委員となり、同法の運用状況などをチェックしているが、川人氏は「過労死防止法の施行後も、日本の職場の現状が全く変わっていない。残念でならない」。

 自殺した女性については、「長時間労働、深夜労働、上司のパワハラが全て重なった。健康診断もチェック機能を果たせなかった。これまで指摘された問題がほとんど浸透していないと痛感した」と話した。

 政府が拡大をめざす副業・兼業にも触れ、「複数の職場で働いて過労で亡くなり、労災認定されたケースもある」と報告。副業・兼業が過労死を招くリスクを調査するよう求めた。

 「全国過労死を考える家族の会」兵庫代表の西垣迪世(みちよ)さんは、20~30代の過労死が多いと指摘し、「若者の過労死を止めるため、早急に手立てを」と訴えた。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(千葉卓朗)