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 瀬戸内海に浮かぶ小さな島で来月1日、61年ぶりの村長選が告示される。なぜ、半世紀以上も無投票が続いたのか。村民は何を思うのか。

 大分・国東(くにさき)半島から村営フェリーで約20分。港近くの公園で迎えてくれるのが、海を見つめる一体の銅像。27日午前、姫島村職員らがブラシや布で銅像を丁寧に磨いていた。30日の「銅像祭り」の準備だという。

 銅像は、前村長で1960年から84年に亡くなるまで無投票で7期務めた藤本熊雄氏。祭りは熊雄氏の功績をたたえ、89年から始まった。村によると例年、当日は神事を行い、村が用意した弁当が振る舞われるという。

 熊雄氏が60年代後半に導入し、全国的に注目を浴びたのが「行政ワークシェアリング」だ。若者の島離れを防ぐため村職員の給与を低く抑え、雇用を増やす。現在も続き、村の一般行政職員の平均給与額(2015年)は、類似自治体より7万5千円ほど安い約25万5千円と全国最低の水準。人口2169人の村で、村職員は212人もいる。

 さらに熊雄氏は、村出身で田中角栄元首相のご意見番だった故西村英一・自民党副総裁と二人三脚で国の予算を獲得し、村民の圧倒的な支持を受けた。

 その熊雄氏を父に持つのが、現村長で9選を目指す藤本昭夫氏(73)。村では1957年以来16回連続で無投票が続き、全国町村会によると全国最多で前例もないとみられるという。昭夫氏は医療にも力を入れ、村診療所には医師3人と歯科医師1人が常駐する。

 無投票が続いた理由を村の男性(78)はこう語る。「島の発展は、熊雄さんと西村先生のおかげ。政策を変えるべきでないという考えが島にはある」

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