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 厚生労働省は28日、昨年末に女性新入社員が過労自殺した電通を子育て支援に熱心な企業と認定し、「くるみん」マークを与えていたことについて、認定の取り消しを検討していることを明らかにした。

 電通は2007年10月以降、3回認定されている。社員に違法な長時間労働をさせたとして、14~15年に東京と大阪の労働基準監督署から相次いで是正勧告を受けたが、15年7月に3回目の認定を受け、そのままになっていた。

 法令違反が発覚すれば認定を取り消せるが、労働基準法違反に基づく是正勧告では認定を取り消せないという。法令違反の判断基準の目安を「書類送検」と省内で規定しているためで、厚労省は規定を見直す方針だ。東京労働局などが今月、労基法違反の疑いで電通の本支社などに立ち入り調査に入っており、調査結果などを踏まえて認定を取り消すかどうか判断する。

 塩崎恭久厚労相は28日の閣議後会見で、「認定の取り消しを含めて厳正に対処しなければならない。(「くるみん」の)認定基準についても、より適切なものにしていきたい」と述べた。

 「くるみん」マークの認定企業は、9月末時点で2657社。ノー残業デーの導入や従業員の育児休業取得率など具体的な目標を達成することが認定の条件。認定を受けた企業は「くるみん」マークを広告や商品に使って働きやすさをPRできる。(千葉卓朗)