[PR]

 横浜市で登校中の小学生の列に軽トラックが突っ込み、男児1人が亡くなった。道幅が狭く、交通量の多い通学路で子どもたちを襲った事故。「以前から危ないと思っていた」と話す人もいる。

 「ドーンというものすごい音だった」。近所の60代の女性が驚いて家の外に出ると、子どもたち数人が道路に倒れていた。男児のそばで、名前を呼びながら泣き叫ぶ母親とみられる女性もいた。周りで5、6人の児童が震えながら見つめていたという。

 路上には、児童らの列に突っ込んだとみられる軽トラックがあった。高齢の男性がぼうぜんとした様子で車内にいたという。

 現場は幅6メートルほどの一方通行で、歩道が白線で区切られているものの、縁石やガードレールはなかった。朝は15分に1本ほど路線バスが走り、トラックや乗用車が多く通る。住宅と商店が立ち並ぶ地域で、近くの市立桜岡小学校への通学路になっていた。女性によると、朝は速度を上げて走る車は少なかったという。「これまで大きな事故は起きなかった」と話す。

 近くで水道管工事をしていた男性(74)は「バリバリッ」という音を聞き、道路へ出た。児童1人が路上に散乱したごみの中に埋まるような格好で、血を流して倒れていた。通勤途中の会社員らが児童らを救護しようとしたり、携帯電話で救急車を呼ぼうとしたりして、騒然としていた。

 通り沿いで理容店を経営する大岩根俊章さん(72)は、男児が目を閉じたまま救急隊員に心臓マッサージをされながら担架で運ばれていく様子を見た。母親らしい女性が「早く運んで」などと叫んでいたという。

 桜岡小学校や市教育委員会によると、事故にあったのは同小の児童で、同じ通学班の1~5年生の男女9人。午前8時半までに登校する予定だったという。

 「この道路は交通量が多く、自転車やバイク、バスも通る中で子どもたちが歩くので、危ないと思っていた」。現場近くに勤める宇佐美倫子さん(73)は話す。次男が同小学校の1年生という30代の女性によると、校区内の通学路は道幅の狭い所が多く、保護者らが市などに改善を要望したこともあったという。「同じ学年の子が被害にあってしまい、とてもショックです」と漏らした。