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小さないのち 奪われる未来

 消費者庁は2日、2010~14年の5年間に起きた14歳以下の子どもの死亡事故2030件についての分析結果を発表した。年齢別では0歳児の事故が502件と最も多く、その約8割が布団が顔を覆ったり、気管にものを詰まらせたりしたことによる窒息だった。

 亡くなった人ごとに自治体が作成する「人口動態調査死亡票」をもとに分析した。

 0歳児が就寝時に窒息した事故は160件あり、その状況の分析では、顔がマットレスなどに埋まる(33件)、寝具が顔を覆う・首に巻き付く(17件)、ベッドと壁の隙間などに挟まれる(13件)が目立った。

 水の事故(全体で466件)は、海や川など屋外での溺れが189件、浴槽での溺れが165件。浴槽での事故は1歳児が54件と突出して多く、歩き始めの時期に危険が高まることが分かった。屋外での溺れは7歳や14歳が多い。

 建物からの転落事故(92件)は、活発に動き始める3~4歳(計32件)に集中した。ベランダや窓など住居からの転落が74%を占めた。

 全体で、事故が起きた場所は住居が31%、道路・駐車場が27%だった。年齢別の事故原因の1位は、0歳を除くといずれも交通事故。6歳以下の事故が全体の64%を占め、未就学児の事故防止対策が課題として浮かび上がった。

 子どもの事故死に関する情報を政府内で共有するための関係9府省庁の連絡会議で分析結果が示された。年度内に再発防止策を打ち出すことを検討するという。

 子どもの事故予防に取り組むNPO・Safe(セーフ) Kids(キッズ) Japan(ジャパン)の山中龍宏理事長(小児科医)は分析結果について「従来の統計で不明だった0歳児の窒息の状況などを公表した点は評価できるが、転落や溺れは過去の統計をまとめただけで、省庁間で情報共有した意味がない。調査を今回限りとせず、定期的に結果を公表するべきだ」と話している。(重政紀元、板橋洋佳)