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 ロシアのマトビエンコ上院議長が3日、長崎市を訪れ、長崎原爆資料館を見学し、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館で献花した。ロシア政府要人の長崎訪問は1991年にソ連(当時)のゴルバチョフ大統領が訪れて以来。マトビエンコ氏は「早い時期に長崎を訪問したい」という、プーチン大統領の意向を田上(たうえ)富久・長崎市長に伝えた。

 マトビエンコ氏はプーチン大統領の側近で、参議院の招きで10月31日に来日し、3日に長崎入りした。資料館を15分ほど見学し、追悼平和祈念館では芳名録に「犠牲者のことを考えると心が痛む。二度とこういう悲劇が起こらないように頑張りましょう」と記帳した。

 見学を終えたマトビエンコ氏は田上市長に「原爆を落とす必要性は全くなかった。一般の国民がどれほど亡くなるか想定できた。米国による実験だったと思う」と感想を述べ、「長崎を最後の被爆地にという活動を支援する」と語った。報道陣の取材には「広島、長崎のみなさんと核軍縮に向けて活動し、今後悲惨なことを起こさないように全力を尽くす」と述べた。

 マトビエンコ氏は核兵器をめぐる現状について、「核軍縮の問題は包括的な問題であり、核保有国が対話をしなければならない」とし「ロシアは核軍縮を継続する用意がある。核兵器の恐ろしさを理解している」と語った。

 長崎市と広島市は9月、プーチン大統領に対して、12月の来日にあわせて被爆地を訪れるよう要請していた。マトビエンコ氏は「12月の日程は厳しいが、今後機会ができたら長崎を訪れたい」とのプーチン大統領の意向を語った。(山野健太郎)