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 人は生きるために生き物を食べる。当たり前のことを見つめ直すため、すべてを一から始めた大学生の活動がドキュメンタリー映画になった。「カレーライスを一から作る」。食材だけでなく器も手作り。9カ月を経てようやくカレーを口にできた。

 武蔵野美術大学(東京都小平市)の教授・関野吉晴さん(67)が課外ゼミとして取り組んだ。関野さんは植村直己冒険賞も受賞した探検家。世界を探検して、生きることやモノの根源について考えてきた。「徹底的に調べ、やってみることで気づくことがたくさんある」。学生にも「一から」やってみて、根っこから考えてほしかったという。

 食材は、有機農業を基本に農薬は使わない。それ以外の制約は極力設けず、学生の自主性に任せ、自由参加とした。

 昨春、活動のスタートには150人を超える学生が集まった。萩原陸さん(2年)は「あまり深く考えず、カレーが好きだから食べたいと思った」という。

 野菜や米のほか、塩、ウコンといった調味料や香辛料も自分たちで作る。種を買い付け、畑や田を借りて耕した。雑草をむしりながら作物の成長を確かめるが、いまひとつ育ちが悪い。化学肥料への誘惑と戦いながらも不ぞろいのニンジンやタマネギが育っていく。塩は海水を煮詰めた。野焼きで土器も作った。夏休みぐらいから、参加学生は減り始め、30人ほどが地道に活動を続けていく。

 最大の課題は肉。当初、ダチョウを育てようとしたが、飼い始めて間もなく死んでしまったため、途中から烏骨鶏(うこっけい)とホロホロ鳥に。成長するにつれ、なついてくる。食べることへの葛藤も芽生える。

 「家畜として飼ったのだから、…

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