【動画】燃えた木製のジャングルジムの周辺を調べる捜査員ら=野津賢治撮影
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 東京・明治神宮外苑であったイベントでジャングルジム形の展示作品が燃え、男児(5)が死亡、2人がけがをした火災で、出火当時、もともと作品の一部としてついていたLED電球とは別に、作品内部で投光器を点灯していたことがわかった。作品を作った学生が在学する日本工業大学(埼玉県宮代町)が7日、記者会見で明らかにした。

 会見冒頭、成田健一学長が「亡くなった佐伯健仁(けんと)君に哀悼の意を表し、2人のけがをされた方についても深くおわび申し上げます。大変申し訳ございませんでした」と謝罪した。

 学長の説明によると、作品の一部として設置された照明は、中央部につるしたLED電球だけだったが、出火当時、これと別に「白熱球系の電球」を使った投光器を点灯していた。コンセントが作品内部にあり、電源コードも短かったため、投光器は作品内部に置かれる形になったという。

 作品内部にアートとしてあしらわれた木くずからは離れた位置に置くようにしていて、火災当時は付近に4人の学生がいた、と出展に関わった学生は説明しているという。

 投光器は大学備品で、もともと準備段階で夜間の設置作業のために持ち込んでいたという。点灯の経緯について、学長は、学生から明確な説明はないとした上で「学生なりに作品をよりよく見せるためにしたものと思っている」と述べた。

 出展したグループについて、大学は当初、「新建築デザイン研究会」と説明していたが、7日の会見で建築学科と生活環境デザイン学科の学生の有志による40人弱のグループだったと修正。制作段階では複数の教員が指導にあたったが、火災当日は立ち会っていなかったという。出展は両学科の名前で届け出ており、大学として出展を許可し、補助金を出していたという。

 成田学長は「大学の責任のもとに出展をしたのは間違いがなく、責任はすべて大学にあると考えている。今後の事実確認を踏まえながら、大学として対応していく」と述べた。

 警視庁によると、学生は照明に「白熱電球を使った」と話しているという。白熱電球はLED電球よりも表面温度が高くなる性質がある。東京消防庁によると、昨年1年間に都内で発生したLED照明が原因の火災は7件、白熱電球は11件。このうち可燃物が接触して発生した火災では、LED照明が0件だったのに対し、白熱電球は4件確認されたという。