[PR]

 環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案について、与党は7日、8日に予定していた衆院本会議での採決を見送る方針を決め、野党側と合意した。政府・与党は目標にしてきた8日の米大統領選までの衆院通過を断念。山本有二農林水産相の「強行採決」発言に端を発した混乱で、11月末までとしていた今国会の会期延長は不可避の情勢になった。

 与党は10日の衆院本会議で承認案・関連法案を採決する方針。民進党は山本氏への不信任案を同日にも提出することを検討している。8日は本会議自体は開かれ、TPP審議の混乱で延期された地球温暖化対策の新たな国際ルール「パリ協定」が承認される見通しだ。

 TPPをめぐっては、円満な国会運営を重視する衆院の大島理森議長と自民党の佐藤勉議院運営委員長が、与党による4日の衆院TPP特別委員会での採決強行を問題視。7日に与党側に本会議での採決延期を求め、自民の竹下亘国会対策委員長が両氏の意向を受け入れた。佐藤氏は4日の対応について与党国対に厳重注意したことを明らかにした。

 「(米国の)批准に向けて後押しになる」(安倍晋三首相)として米大統領選までの衆院通過を目指していた政府は、再び採決を強行すれば世論の批判を招きかねないと判断した。菅義偉官房長官は「国会で決められれば、その通りするというのが政府の立場だ」と述べた。