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 外国人が日本で働きながら技術を学ぶ「技能実習」の対象を介護職にも広げることが今国会で決まった。2025年に38万人の人材不足を見込む介護現場では来年以降、外国人が確実に増えていく。介護分野には、これまでも、経済連携協定(EPA)などで働くことが認められてきた一部の外国人がいる。その現場から、高まる期待と、待遇や言葉の壁などの課題を考えた。

 大阪府北部、池田市の山際に立つ瀟洒(しょうしゃ)な有料老人ホーム。24人が入居する3階部分で、フィリピン人のマリシェル・オルカさん(37)は、リーダーとして日本人職員15人を束ねる。

 外国人の介護職での受け入れは08年にインドネシアとのEPAで始まった。09年フィリピン、14年ベトナムと加わって計2777人が来日。オルカさんはフィリピンからの第1陣だ。12年にEPA初の介護福祉士試験の合格者(36人)の一人となり、ずっと日本で働く資格を得た。

 食事の時間、関西弁で入居者に語りかけつつ、同僚に目配せして指示を出す。入居者の都賀谷千代子さん(97)は「マリさん」と呼ぶ。「ええ人や。誰の話にものってくれる。外国人でも全然気にならへんよ」

 フィリピンの大学で理学療法を学び、06年に日本に留学した。帰国後に理学療法士の仕事がなく、来日。悩みの種だった関西弁にも慣れた。「人の命のかかった仕事。プライドを持ってやってる」。故郷の母親には月6万円を送金する。

 17施設を経営する社会福祉法人・池田さつき会は09年以降、EPAの枠組みでフィリピン人13人を雇い、3人がすでに介護福祉士資格を取った。生活面をケアする担当者をおき、来年から帰国休暇や往復の旅費負担の制度も設ける。

 伊丹谷(いたみや)五郎理事長(72)は「受け入れに1人100万円近くかかった。それでも外国人職員はもっと必要になる」と言い切る。来年には技能実習生も約20人受け入れ、オルカさんを指導役にする構想を描く。

 EPAで来日し、介護福祉士試…

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