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 米大統領選は8日、全米各州で投票、即日開票され、既成政治への世論の反発を追い風に「変化」を訴えた共和党のドナルド・トランプ氏(70)が、オバマ政権の政策継承を唱える民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(69)を破り、当選を確実にした。政治経験のない人物の大統領就任は極めて異例だ。

 トランプ氏は、現在の政治・金融システムが一部の特権階級によって不正操作されていると主張。政治経験のない自分が「唯一、システムを修復できる」として、白人の労働者階級を中心に支持を集めた。来年1月20日の宣誓式で正式に就任する。

 トランプ氏は、環太平洋経済連携協定(TPP)への反対を鮮明にしている。日米関係では、駐留米軍経費の全額を日本が負担すべきだとし、応じなければ米軍撤退もありうると主張。日本の核保有容認も示唆しており、日米関係がきしむ可能性がある。

 女性初の大統領を目指したクリントン氏は、上院議員、国務長官などを歴任した経験と実績を強調。組織力と資金力で臨んだ。だが有権者には特権階級の象徴と映り、好感度の低さに苦しんだ。(ワシントン=佐藤武嗣