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 トランプ氏は、以前からの共和党の地盤を確実に固めたほか、フロリダ州やノースカロライナ州など東部の激戦州を制した。特に、産業が廃れて「ラストベルト」と呼ばれる各州で支持を伸ばしたことが勝因となった。

 トランプ氏は投票を控えた最終日に、フロリダ州など激戦州に加え、1992年から民主党が制してきたミシガン州などで相次いで遊説。選挙戦で訴え続けたスローガン「米国を再び偉大にしよう」を唱え、支持を呼びかけた。

 今回の選挙で、ラストベルトは象徴的な意味を持つ。トランプ氏の支持者が多い高齢の白人男性は第2次大戦後、米国製造業の黄金期を経験。長く、米国経済と家族の生活を支えてきた。だが、経済のグローバル化とともに、鉄鋼や自動車などの産業は衰退した。

 「自動車の街」と呼ばれたミシガン州の最大都市デトロイトは、高い失業率と犯罪率に苦しむ。

 生活に不安を抱く白人労働者たちは、トランプ氏の訴えに熱烈に共鳴した。

 「雇用がメキシコに逃げている」「不法移民は送り返せ」「クリントン氏ら政治家たちは何もしてこなかった」「自由貿易には反対だ」

 トランプ氏は、長く政界にいた対立候補のクリントン氏を容赦なく批判した。既成政治とのしがらみのなさを強調することで、現状に不満を抱く人々を引きつけ、他国や貿易制度に責任を押しつけた。「政治経験が無い」という悪条件を、逆に利点に変える手法だった。

 その結果、ラストベルトの各州で「労働者の党」をうたってきた民主党の地盤を破壊。人口や産業構成で「米国の縮図」とされるオハイオ州で早々に勝利を確実にし、ミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州でも得票を伸ばした。

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