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 福島第一原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒(13)がいじめを受けて不登校になった問題で、神奈川県警から男子生徒と同級生との金銭トラブルについて情報提供があったにもかかわらず、学校や市教育委員会が積極的に対応していなかったことが、男子生徒の代理人弁護士への取材で分かった。

 代理人らによると、自宅に保管していた生活費がなくなっていることに気付いた保護者が2014年7月、同級生から金銭を要求されたと県警に相談。県警が調査したところ、同級生らの遊興費や飲食代など5万~10万円を負担することが10回ほどあったことが判明した。ほかに同級生らにエアガンを買ったこともあったといい、遊興費などと合わせた総額は約150万円に上るという。

 県警は事件化は見送ったが、14年10月、保護者に調査結果を報告。11月には学校に伝えた。しかし学校側は、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」とは認定しなかった。同法はいじめが不登校、財産被害など深刻な結果を招いた疑いがある場合は「重大事態」として第三者委員会で調べるよう義務づけている。

 保護者は県警からの報告を受け、市教委にも対応を求めたが、市教委からは「指導はできるが、介入はできない」との回答があったという。(大森浩司)