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 直前の3年間とは打ってかわって大型の国政選挙がなく、「安倍1強」が続いた2015年。それでも政治家は日頃の政治活動に充てる資金を集めようと走っていた。来月には衆院議員の4年の任期が折り返しを迎える。今月25日までに公開された政治資金収支報告書を分析し、カネの動きを探った。

 岸田文雄外相は1億615万円、菅義偉官房長官は1億327万円、小泉進次郎氏は7381万円、石破茂・前地方創生相は6335万円――。「ポスト安倍」と目される国会議員ら、自民党有力議員の資金管理団体と代表を務める政党支部を合算した総収入を比べると、岸田氏と菅氏が1億円を突破した。

 岸田氏は、12年末の第2次安倍政権発足から重要閣僚にとどまる派閥のリーダーだ。政治資金パーティーの収入が前年より2割増収し、パーティー収入が76%を占めた。派閥内では存在感の薄さに不満の声も漏れるが、集金力は群を抜いた。

 安倍政権の要職にある菅氏はパーティーで総収入の69%、7134万円を集めた。首相官邸近くのホテルで4回、地元横浜市内で経済界との「朝食会」を開くなどした。

 若手で資金が豊富なのが小泉氏だ。年7回のパーティーで総収入の58%にあたる4290万円を得た。100万円超の大口を含む個人献金は19%を占める1375万円で知名度に支えられた集金力があるようだ。

 石破氏も総収入の多くがパーティーによるもので、47%を占めた。企業や団体からの献金は18%にあたる1109万円あったが、前年と比べて約1200万円減った。今年8月の内閣改造で「無役」となったが、発信力に力を入れる。メールマガジンの購読料は少額だが収入源になっている。

 野田聖子元総務会長は代表を務める政党支部のある岐阜県選管が報告書を25日時点で公表していない。資金管理団体分だけをみると収入は5283万円。このうち64%にあたる3391万円が、15年9月の総裁選に立候補を模索している最中に開いたパーティーだった。総裁選の立候補を見送ったが、この年はパーティーで計5093万円を得ていた。

 15年は党政調会長の要職にあった稲田朋美防衛相は、資金管理団体だけで石破氏の資金管理団体と政党支部分の合算した総収入を超える収入を得ていた。借入金を含め8816万円。全国各地の400人以上から1400万円の献金を受けていた。

 次の総裁選は18年。総裁任期は現行の「連続2期6年」から「連続3期9年」に延長され、安倍晋三総裁(首相)の3選も可能になる。その安倍氏の総収入は1億4524万円だった。