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 アルゼンチンを訪問中の安倍晋三首相は21日夜(日本時間22日午前)、ブエノスアイレス市内で記者会見した。ロシアのプーチン大統領と進める北方領土問題を含む日ロ平和条約締結交渉について、首相は「たった1回の首脳会談で解決するような簡単な問題ではない」と語り、今後は粘り強く交渉していく姿勢を強調した。

 首相はリマで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、19日(日本時間20日)にプーチン氏と首脳会談を行った。会見で、首相は「首脳間の信頼関係がなければ解決しない問題であり、私自身がプーチン大統領と直接やり取りして、一歩一歩着実に進めていく」と述べた。

 具体的な交渉内容については「言及できない」とした上で、首相は「北方領土に対する従来の政府の立場を、何ら変えているということはない」と強調。さらに「北方四島の将来の発展について、日本とロシア双方にとって『ウィンウィン』の形で進めていくことが何よりも重要な視点と確信している」と語り、引き続きロシアに対する経済協力をテコに領土問題の進展を図る方針を示した。

 一方、環太平洋経済連携協定(TPP)について、トランプ次期米大統領が離脱方針を示していることについて、首相は「米国新政権の方針について現段階で予断を持ってコメントすることは差し控えたい」と言及を避けた。ただ、「米国抜きでは意味がない。根本的な利益のバランスが崩れてしまう」と述べ、新政権の発足後はTPPの重要性を訴える考えを示した。(ブエノスアイレス=小野甲太郎)

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