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 ロシアの東西をつなぐシベリア鉄道が全線開業して今年で100周年。世界最長の鉄道路線はいま、アジアから欧州を駆けるユーラシア大陸の大動脈になろうとしている。日本への延伸構想も浮上しているが、巨額の工事費や沿線人口の少なさが壁になっている。

 「巴里の君へ逢(あ)ひに行く」。ウラジオストクにある歌人・与謝野晶子の碑に刻まれた詩の一節だ。1912年、夫の鉄幹に会うためシベリア鉄道を経由してパリに向かった。

 それから100年余。貨物に加え、旅客路線でも、欧州やアジアとのつながりは深まっている。

 11月中旬、モスクワから出発したスペイン製の新型車両「タルゴ」のテスト走行に乗車した。12月に新設するベルリン行き列車に使う。この路線の最高時速は160キロだが、設計上は200キロも可能になる。

 出発すると、すぐにロシアの雄大な風景が車窓に広がった。景色を眺めながら、食堂車でスープや肉料理を楽しめる。客車では映画を上映する予定で、VIPや身体障害者用の個室はシャワーを完備。地元記者は「快適だ」と感心した。

 タルゴの最大の特徴は、車輪の幅を変えられるフリーゲージトレインだ。旧ソ連と欧州は線路幅が異なり、現在はポーランドとの国境にあるベラルーシ西部のブレストで列車の台車を交換するが、タルゴは変換装置を通るだけで車輪の幅が伸縮し、ベルリンへの所要時間を現在の約25時間から5時間前後短くできる。

 欧州で旅客列車は格安航空路線に押され気味だが、ロシア鉄道はパリや北京などに週60往復以上の国際列車を運行(旧ソ連諸国を除く)。今年1~10月の乗客数は前年同期比で7%増えた。同社の国際旅客子会社のアレクサンドル・ペトルニン副社長は「鉄道好きの富裕層らの需要は大きい」と自信を示す。

 さらに、中国からロシア、欧州を結ぶユーラシア横断の高速鉄道構想も浮上。ロシアはシベリア鉄道を日本につなぐ案も提案している。日本からの貨物や旅客を取り込む狙いだ。

■「ロシア極東を物流拠点に」改…

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