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第2章「子どもたち」(1)

 「ふくらはぎに歯形がついている」

 保育園から児童相談所(児相)に連絡があったのは、午後1時15分。以前、母親が大声で怒っていると近隣から虐待通報があり、児相が半年ほど見守ってきた3歳の女の子だった。

 担当ワーカー(児童福祉司)は家庭訪問中で不在だった。「私、行けます。午後3時からの弁護士事務所での打ち合わせの前なら保育園に寄れます」。児相にいた虐待対応チームのケイコ(仮名)が手を上げた。

 「両親の知的能力に課題がある家庭。傷を確認し、写真を撮ってきて」。課長の言葉を背に、ケイコは児相を出た。

 午後2時過ぎに保育園に到着。女の子は昼寝中で、ケイコはまず職員から話を聞いた。

 女の子は着替えの際、自らズボンの裾をまくって「ママにかまれた」「痛かった」と職員に言ってきたという。ほかに傷は見当たらなかったこと、この朝は父親が送ってきたこと、衛生面は心配ないことなども職員から聞き取った。

 あざややけど。言葉できちんと説明できない子どもにとって、体にある傷は「無言のサイン」だ。傷から虐待の有無を見極める力は欠かせないが、学校や保育園などで見過ごされてしまうこともある。

 その後、ケイコは昼寝中の女の…

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