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 東日本大震災後、不通となっていたJR常磐線の浜吉田(宮城県亘理町)―相馬(福島県相馬市)間の運転が、10日に再開した。5年9カ月前、この区間を2編成の列車が走っていた。押し寄せる津波に、海沿いの線路も車両も流されたが、乗客と乗員は無事だった。

 作家彩瀬まるさん(30)は、一人で2泊3日の東北旅行中だった。福島県いわき市の知人を訪ねるため、仙台発の上りに乗り込む。沿線火災の影響で遅れ気味で、福島県新地町の新地駅でしばらく止まっていた。

 突然、列車が円を描くように揺れ始めた。がくんと後頭部を殴られたような衝撃。隣の女性に腕をつかまれた。10分かそれ以上、揺れていたように感じた。

 ワンセグでニュースを見た人からか、「つなみ」と声が漏れた。海が近いのかわからずピンと来ない。隣にいた女性と歩いて隣町に向かうことにした。

 海岸から1キロ余りの国道6号を南へしばらく行く。ふと海の方を見ると、地面がうごめいていた。

 まずい、波が来てる。

 「死ねない、死ねない」。頭の中で繰り返しながら、坂を駆け上った。

 列車の乗客は40人ほどいた。…

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