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 2020年度からの大学入試改革について、国立大学協会入試委員会(委員長・片峰茂長崎大学長)は、文系・理系を問わず国立大の全受験生に対し、国語を基本に80字以内の短文形式と、より字数が多い形式の計2種類の記述式問題を課す方針案をまとめた。大学入試センター試験に代わる新共通テストか、その後に各大学が行う2次試験のいずれかの段階で必ず受ける。

 国大協は8日の理事会で議論する。文部科学省は「これまでの案をさらに前進させたもの」と受け止めており、国大協の正式決定を受け、この案を基に採点の負担をどう軽減するかなど詳細な制度づくりを始める。

 大学入試改革は、政府の教育再生実行会議が提起。記述式導入は今年3月、文科省の有識者会議がまとめた最終報告に盛り込まれた。国立大の2次試験で、国語などの記述式を導入しているのは募集定員の約4割にとどまっており、広く記述式を課して思考力、表現力などを測るのが狙いだ。

 文科省は11月、新テストの国語の記述式について、①80字以内の短文の中難度の問題(大学入試センターが委託した民間業者が採点)②解答文字数が80字より多い中高難度の問題(大学が採点)――の2パターンの案を国大協に示した。

 国大協の文書によると、入試委の案はこれをさらに進め、私立大を含めた幅広い大学が採用しやすいとみられる新テストの①の短文形式を「評価できる」と指摘。必須とする考えだ。

 そのうえで、より字数が多い記述式問題については、新テストの②を活用する▽2次試験で大学入試センターが別途作問して提供する▽2次試験で複数の大学が共通問題を作る▽2次試験で各大学が自前で作問する――のいずれかを採用。文理を問わず2次試験も含めて国立大の全受験生に課す。

 さらに入試委は将来の目標として、全大学が2次試験で自前で作問した「高度な記述式」を課すことをめざすことも掲げた。「高度な記述式」のイメージとしては、「複数の素材を編集・操作し、自らの考えを立論し、さらにそれを表現するプロセスを評価できる問題」としている。(水沢健一、編集委員・氏岡真弓

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 《大学入試改革》 知識量だけでなく思考力や判断力、表現力などを問う入試をめざし、現在の中2が高3になる2020年度から実施する。「大学入試センター試験」に代え、新共通テストとして「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を行い、記述式を導入。英語では「聞く・話す・読む・書く」の4技能の評価のため、民間の資格・検定試験を活用することも検討中。文部科学省は2017年度初めにテストの実施方針を決める。