拡大する写真・図版 よく晴れた冬の日、もんじゅを望む集落では大根の天日干しをする女性たちの姿があった=福井県敦賀市白木、細川卓撮影

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 若狭湾を望む15世帯の小さな集落の一角で、たくあん用の大根が寒風にさらされていた。福井県敦賀市の白木地区。海水浴場の先には、ナトリウム漏れ事故から21年が経った高速増殖原型炉「もんじゅ」が見える。

 政府は先月、後継となる新たな実証炉の建設を進めるなどの開発方針を公表した。かつて「夢の原子炉」とうたわれたもんじゅについては、廃炉が近く決まる見通しだ。

 約45年前、建設に同意した当時の区長、橋本昭三さん(88)はいう。「これまで散々国策に協力してきたのに、やめる時には一言も連絡がない。納得できん」。資源小国・日本の「夢」を背負い続けた集落をよそに、新たな「夢」が作り出される。(細川卓)